正門前にラベンダーが咲きました。
◇合唱に対する反響◇
最近、保護者の方とお話しすると、創立記念ミサの皆さんの合唱について「感動しました。」とか「涙が出ました。」「鳥肌が立ちました。」などのお褒めの言葉を口々にいただいて、とても嬉しい気持ちになります。自分が褒められるより生徒の皆さんが褒められるほうが嬉しいかもしれません。そして皆さんの歌には人を感動させる力があるなあと改めて感じました。
◇学園祭準備で念頭に置きたい三つのキーワード◇
次なるプロジェクトは、学園祭です。9月に向けてすでに準備が始まっています。先週の土曜日に生徒会執行部の皆さんと正副室長さんが集まって「学園祭説明会」が開かれました。その時私がお話しした話の一部を全校生徒の皆さんとも共有したいと思います。学園祭の準備を進めるにあたって念頭に置いてほしいキーワードが三つあります。
◇一つ目は「責任」◇
一つ目は「責任」です。カリタスホーム(*本校講堂)の前に掲げられている言葉です。責任は「責任をとれ」という責任ではなく、責任の本来の意味、レスポンス(応答する)という意味です。例えば、コンサートで歌手が「みんな元気?」とコールすると、「イエイ!」と観客が応えるのがレスポンスですね。お客さんを呼ぶからには皆さんはわざわざ足を運んでくださった人の思いに応えなければなりません。その鑑賞に堪えうるものを作るよう心掛けてください。
◇二つ目は「感動」◇
二つ目のキーワードは「感動」です。もちろん自分たちが楽しんだり勉強したりすることも大切ですが、学園祭の展示は自分たち以外の人に「伝える」ことが主目的です。どうせならお客さんに感動してもらい、「今日来てよかったな。」と思って帰ってもらいたいものです。人を感動させるためには自分たちがまず何かに強く感動すること。どうしても伝えたいことがある。テーマを掘り下げるうちに、そこに行き着くはずです。そしてそのことをどうしたら訪れた人に伝え、感動させられるかということです。そのためには常に「伝える相手の視点」に立つことが必要です。
何か選択に迷ったときは、自分たちがやりやすい方法よりも、どっちが訪れた人にとって分かりやすいだろうか、どっちが伝わりやすいだろうか考える。少し面倒でも、「へえ、こんな工夫があったんだ!」「丁寧に説明してくれて嬉しいな。」とか思ってもらえるような方法を選ぶといいと思います。ここでの「責任」は「おもてなし」という言葉に置き換えてもいいかもしれませんね。
◇三つ目は「メッセージ性」◇
三つ目のキーワードは「メッセージ性」です。一番何が言いたいかということですね。これが一番難しいけど一番大切です。それがしっかりあると、魂がこもっている印象を与えます。例えば、こんな展示があります。すごくいろいろよく調べてあるんですが、あんまりクラスとして何が言いたいかが伝わってこない。最後に紙とペンが置いてあって「皆さんの意見を書いて貼ってください。」という感じになっている。意見を聞く自体はとてもいいと思うんですが、私はつい「まず君たちの意見を述べよ。」というふうに思ってしまいます。「正解のない難しい問題ですが、私たちはこう考えます。皆さんはどうですか?」と聞くべきだと思うんですね。「迷いながらすごく真剣に考えたんだな。」とか「これを作り上げるのにすごく苦労したんだな。」とか、人は迷いとか苦労とかそういう背景を感じ取って感動するのではないかなと思います。自分たち自身も迷った分、苦労した分、達成感を味わうのと同じです。頭と手をいっぱい使ってよいものを作り上げてくれることを期待しています。
校長 村手元樹
*2023.5.25 全校朝礼