2024年12月20日、クリスマス会を行ないました。保護者の方を中心に、約170名もの方がご参加いただき、生徒たち、教職員とともにクリスマスを祝ってくださいました。クリスマス会のあと、私が皆さんにお話ししたことを以下にご紹介します。
◇言葉の終わるところから音楽は始まる◇
まずは保護者の皆さま、カピタニオゆかりの皆さま、本日は私たちと一緒にクリスマスをお祝いしていただき、ありがとうございました。
さて生徒の皆さん、待降節を通してしっかりと準備に取り組んでくれたおかげで、とても素敵なクリスマス会になりました。特にキャンドルサービス、まきびと、ハレルヤ・コーラスの全校合唱。音楽の力の偉大さを改めて感じました。「言葉の終わるところから音楽は始まる」という言葉があります。私は国語の教師なので、言葉の力を信じていますが、言葉には限界があります。言葉では伝えられない思いを音楽は伝え、人の心を動かすることができることを改めて感じました。ありがとうございました。
◇激動の2学期◇
で、もう一つ、本校はクリスマス会をもって2学期終業式を兼ねるという、粋な計らいというか、システムになっていますので、2学期を振り返って、少しだけお話をします。
まずは2学期本当にお疲れ様でした。まさに激動の2学期という感じで、慌ただしく、いろいろなことがありました。学園祭、体育祭などの行事、定期試験とか、部活の大会とか、3年生は受験という大きな挑戦もありました(まだこれからという人もいますが)、そういう様々なことを乗り越えながら、毎日朝早く起きて学校に通うということ自体、たいへんなことです。当たり前のことではありません。だから、今日まで頑張ってきた自分を褒めてあげてほしいなと思います。
◇足るを知る◇
私の「座右の銘」の一つに「吾れ唯だ足るを知る」という言葉があります。「足るを知る」というのは今、自分の足りていること、持っていること、できていることに目を向けなさいということです。もちろん自分に足りないこと、不足していることを改善していくことは大切なことなのですが、ともすれば人は自分に足りない部分の方にばかり目を向けて、自己嫌悪に陥ったりしてしまいます。でも出来ていることや努力したことのほうが、はるかに多いと思います。
◇自分の心の中の平和◇
修学旅行で今年も浦上天主堂で平和の祈りを捧げて、西神父様のお話をお聞きしました。その中で「平和は自分の心の中にあります。」とおっしゃっていました。確かに私たちの心はざわざわしていることも多いですね。で、こう続きます。
「平和は自分の心の中にあります。自分と和解し、自分を受け入れ、自分のことを好きになってください。なぜなら、自分という存在は、人類の歴史の中でこれまでもいなかったし、これから先も現れることのない、唯一の、かけがえのない、大切な存在なんです。」と。そんなふうに神父様はお話ししてくださいました。
◇クリスマスの意味◇
私たち一人ひとりが、かけがえのない存在です。いや私なんて・・・と思っても、「いいえ、あなたは大切な存在なんです。」と伝え続けるためにイエス様はこの世界にお生まれになったのだと思います。クリスマスはその方の誕生をお祝いする日です。クリスマスを通して、自分および周りの人たちの大切さについて改めて考える機会になれば幸いです。皆さんがそれぞれに奉仕活動でしたことは、少なからず誰かにとって、そういうメッセージになったはずです。
明日から冬休みが始まります。一度立ち止まって、今年一年、頑張ったことを静かに振り返って、来年頑張りたいことに思いを巡らしながら、各自よいスタートを切れるよう願っています。よいお年をお迎えください。
校長 村手元樹
クリスマス・カラーに色づくアイビー