第2回目の外部講師の方は、「愛知県弁護士会両性に関する平等委員会」の弁護士都築さやかさんです。
お仕事の専門性を生かして「尊重し合う恋愛関係」のテーマで話をしていただきました。
都築さんがこのような「デートDV防止出張授業」をするきっかけになったのは、弁護士の仕事をして女性・差別・結婚にまつわる女性の苦しみをたくさん見てきて、若い人たちにDVの沼にハマって欲しくない、社会を変えて欲しいという思いからだと話してくださいました。
お互いに尊重し合う関係を作るために、まず「人権」の意味を教えてくださいました。
「人権とは、一人ひとり、生まれながらにして大切な存在であり、すべての人には,等しく価値があるということ」。
だから、お互いに尊重し合う関係は、「お互いに大切で同じ価値のある存在として接しあう関係」だと話してくださいました。
お互いに尊重する恋愛をするために学ぶ3つの事として具体的に、1つ目は境界線、2つ目は人との距離感、3つ目はお互いを大切にする「恋愛ルール」と話してくださいました。
生徒たちの感想を読むと、1番の境界線のお話が印象に残ったようです。
境界線とは、自分と他人を分ける見えない線です。自分を確立できていないと自分を守る線が出来上がりません。
境界線があることによって他者と安心できる距離を取り、自分を守ることになります。ところが、この境界線がない状態で他者と関わると尊重し合う関係は作ることができません。
また、暴力は相手の境界線を壊すことになり、支配する関係になります。
生徒たちは前回のVITAさんのお話や弁護士の都築さんのお話から、この3年間で自分をしっかり確立することの大切さに気づいたと思います。
つまり自分がなければ他者との良い関係が築かれないことを理解したと思います。
男女間の関係だけでなく、すべての人間関係に当てはまる事なので、生徒たちの印象も大きかったのではないでしょうか。
まず、自分を好きになり、自分を大切にすることを学ぶことが、人間関係を作る上での土台になることを学んだ1年生は、2年後にどのように成長していくのか楽しみになりました。