マリア様のお誕生日の9月8日は、世界中でお祝いのミサが捧げられました。この日は、私たち幼き聖マリア修道会にとって、記念すべき日になります。
今から約270年前、フランシスコ修道会の一人のシスターによって、マリア様が赤ちゃんだった時の姿を想像して、幼きマリア様のご像が作られました。
そのご像の前で、多くの人たちが祈りを捧げ、マリア様の誕生を祝っていました。
そのご像が人々の手を通して、本修道会に来たのは1842年です。
それ以来、本修道会本部でマリア様のご像を大切にし、誕生日のたびごとに特別なお祈りを捧げていました。
ところが1884年、手足の麻痺と激しい痛みのために身動きできないほど苦しんでいたジュリア・マカリオの硬直していた体が、この幼き聖マリア様のご像に触れたことによって、自由に動くことができたのです。数か月後、病気だったジョゼフィンも回復しました。
この奇跡は人々に広まり、多くの人々がこのご像の前で祈るようになりました。
特に、子どもたちのために祈る親の姿が目立ちました。多くの願いは、マリア様によって聞き入れられています。
もう一つの奇跡は、翌年の1月16日、ご像のお顔(顔はセルロイドで作られているので、汚れが取れず綺麗ではなかった)の汚れが取れて綺麗になり、幼子のように生き生きとした表情になっていたのです。
これらの奇跡から、私たちは「幼き聖マリアのシスターたち」と呼ばれるようになりました。このご像は、本部の聖堂に安置されています。
奇跡が行われた100年後の記念すべき日1984年に、当時の教皇ヨハネ・パウロⅡ世が聖堂を訪問してくださいました。
こうして、今も「幼き聖マリア様」を通して、多くの人々に神様の恵みが与えられています。
私たちもこの日、修道院の聖堂で「幼き聖マリア様」のご像を囲んで、生徒の皆さんとその家族、教職員、愛岐ブロックの共同体の神父様、信徒の皆様の幸せのために、ごミサを捧げました。
マリア様に出会った聖ベルナデッタ(フランス)は、その時のマリア様の姿を画家や彫刻家に伝えましたが、聖ベルナデッタが見たマリア様に似ても似つかないものだったそうです。
確かに石膏のお顔からは、神の光に満たされている至福のマリア様の表情は感じられませんね。
聖ベルナデッタが見たマリア様のお姿はご像となって、本校の感謝坂の途中にある洞にも安置されています。
幼き聖マリア様のご像からも神々しさをうかがい知ることは難しいかもしれませんが、マリア様は私たちにしるしを通して、ご自分の存在を伝えておられます。
私たちは私たちのお母さんとしてマリア様を敬い、尊敬をしています。
今、世界中でコロナウイルスの感染で多くの方々が苦しみ、ミャンマーやアフガニスタンでは政治が混迷し内戦に苦しんでいます。
イエスの十字架の下にお立ちになられ苦しまれたように、マリア様はそれら苦しむ人々の叫び声、災害で日常生活を奪われた人々の嘆きの声を聞きながら、私たちに寄り添い共に祈っておられます。
私たちも十字架の下で佇んでおられるマリア様と心を合わせて、苦しんでいる方々のために祈りましょう!
本校の2学期は、この記念すべき日に始まりました。マリア様のご加護がありますように!