尊重し合うことって?
2023.12.26

毎日のテレビニュースから、泣き叫ぶ女性や子供たちの映像が流れ、見ている私たちの心を痛めます。

一人ひとり幸せになるためにこの世に命をいただいて生まれてきたにもかかわらず、それが叶わない日々が続いています。

私たち一人ひとりが、他者を思いやり、尊重できる生き方をすれば、今より少しでも笑顔が溢れる社会に変化していくはずです。

その生き方を具体的に学ぶ女性学の講演会が、先日1年生に実施されました。

 

講師の先生は、名古屋弁護士会所属の都築さやか先生です。

先生には「尊重し合う恋愛関係」というテーマでお話をしていただきました。

その様子を、生徒の感想文を通して分かち合いたいと思います。

 

*人には必ず境界線があって、安易に距離を近づけてもいけないと分かった。また、自分の境界線に入ってこられた時には、「嫌!」とはっきりと言葉にして伝えることが大切だと分かった。これからは、「嫌だ」と思うことは素直に伝え、相手と良い距離感を取れるようになりたい。

 

*人間は一人ひとりが大切で、同じ価値がある存在だから「男子だから」「女子だから」と言って、別の生き物のように扱うのは良くないと思った。一緒にいて安心できない人とは無理に近づこうとせずに、自分の意志を大切にして行動したいと改めて思った。

 

*相手を尊重することとは、他者優先ではなく、自分らしさを失わず自他共に尊重し合う関係を作ることが大事であると気づいた。

 

*今日の講演を聞いて異性だけではなく、同性からも気を付けなければならないと思った。相手を傷つける行為や言葉遣いにも気をつけ、言葉を選ぶことの大切さに気づいた。言葉の内容によっては暴力的な言葉になり、それは相手に暴力を振るっているのと同じだと分かった。自分がされて嫌なことは相手にしてはいけないし、されて嫌なことははっきりということが大事。もし、相手が納得してくれなければ、自分が安心できる距離を考えて行動とることの大切さを知った。これから、普段の生活を振り返っていきたい。

 

*2人の境界線があるのは分かるが、境界線の奥深さとか広さは人によって異なり、同じくらいの広がり深さを持っていれば、お互いに干渉することなく生活ができるので、それが「お互いを尊重し合う関係」になるのかなと思った。

 

尊重し合う関係作りができるためには、お互いが境界線を持つことが大切であることを生徒たちは学びました。

境界線を持つためには、「私が私である」という自己肯定感を育てていかないと、相手に吸収された状態になります。

その意味を、都築先生のお話と図から生徒たちはしっかりと学べたと思います。

 

女子だけが集まって生活する女子高校という環境だからこそ、「私は私である」境界線が構築されやすいのかと長年生徒たちの成長ぶりを見て確信しています。

 

この講演会の前に、VITAさんから自分らしく生きる「等身大の自分」になるお話を伺いました。

自分の人生に誠実に生きておられるお二人の講師の方々に出会った生徒たちは、いつも耳にしている「自分を大切にできない人は、他者も大切にできない」という言葉の意味を、さらに理解したのではないでしょうか。

そうあって欲しいと願っています。(笑)