学年末試験を終えてから、約3週間ぶりに登校してきた3年生と絵本を使いながら3年間の歩みを振り返り、未来への歩みを考える時間を持ちました。
私達はこの世界に誕生した時から(実際は受精した時からですが)、各自に与えられている時間を生きています。
その時間を本校で過ごした一人ひとりの時間の使い方もそれぞれ違い、今の自分の変化にも気づいています。
だから今日は皆で立ち止まり客観的に自分を見つめる時間にしたいと思い、3年間のまとめをしました。生徒の感想を分かち合いたいと思います。
*相手の嫌なところが見えてしまうとすぐその人が苦手になったり、相手のことを深く考えなかった私が、宗教の時間や女性学の学びを通して、少し苦手なところが見えても、それも個性だと思えるようになったし、良いところも見つけようとするようになった。また、相手がどんなことを想っているのか、考えることが増えた。そのように変化できた自分は、自分らしさと向き合うことができたからだと思う。
*私は他人のことばかり気になって、自分を見失いがちでした。しかし、今までの生活でなかった文化や思想を学ぶ機会が多くあったおかげで、まず自分のやるべきことをしっかりやることに意識を変えたおかげで、自分を見失う事が少なくなりました。
*自分のことばかり考え自信がなく弱気な自分でした。変わろうとする自分自身の想いと、授業で設けられた自分と向き合う時間で、人を思いやることを覚え、それを行動に表しながら自分に自信がつき、自分が好きになった。
*発表することが嫌だし、自分の意見を言うことが怖かった。人の目を気にしていた。この学校で過ごした環境は、ありのままの自分を受け入れてくれる環境(友人、先生、シスター)だったので、今では発表することが得意になり、自分の意見もしっかり言えるようになった。自分に自信がつくと、人の目も気にしなくなった。
*基本、全て人任せにしていて、自分で考えたり、行動してこなかった。この学校は、女子しかいない環境のために、力仕事等女子だけの力でやらなければならないから、行動する機会が増えた。そのお陰で、全てを人任せにするのではなく、自分で考え行動をとれるようになった。
*この学校を選択したのは、宗教の時間や女性学の授業があったからだ。その選択は間違っていなかった。命の大切さについてあまり考えていなかったし、自分を大切にすることもわかっていなかった私が、命の大切さについていろいろ考え、命の“はかなさ”“尊さ”を知った。そして、自分を大切にしていかないと将来の夢も叶えることができない。心も体も健康が大事!
本校の教育方針は、「清い心」「責任」「奉仕」で表現されています。
「清い心」があれば、物事をありのまま見ることができます。
その現実を知ることによって、自分がとるべき行動が分かります。
そして、私達は「神様が一人で生きるのはよくない。」と言われたように、他者と共に生きています。
それは、お互いを支え合い、助け合うためであり、各自が自分に与えられた時間を使って生きています。
そうして、自分の生き方に「責任」をもって歩んでいます。
その与えられた時間は、互いに「奉仕」し合うために、私達に与えられている才能は各自違います。違いは、優劣をつける為ではなく、支え合うためにお互いに違うものが与えられています。
3年間の高校生活で、見えない世界が見えるようになれたのも、心の目が開かれてきたからでしょう。
生徒の皆さんが成長したように、私たち教職員も成長させていただきました。
ありがとう!